テイルズオブテイルズ シーズン2ピンボール

価値(zhi)創出型ビジネスへの挑戦

なぜSCSKは
「日本版TAMP」の構築に
取り組んだのか?

老後2,000万円問題。コロナ禍による先行き不透明感。新設される金融サービス仲介業への異業種の参入――。
あらゆる角度(du)から「個(ge)人の資産(chan)運用」のニーズが高(gao)まっている。

この流れに拍車をかけそうなのが、SCSKが2021年6月(yue)にローンチする「金融(rong)アドバイザー向けプラットフォーム(日本版(ban)TAMP(Turnkey Asset Management Platform))」だ。

TAMPとは、資産運用のアドバイスを行(xing)うIFA(Independent Financial Advisor:独(du)立系フィナンシャル・アドバイザー)などが使(shi)うポートフォリオ分析や金融(rong)商品の発注(zhu)までを行(xing)える事業支援プラットフォームのことで、米国(guo)ではこのTAMPを経(jing)由した個人からの投資は全体の4割にも及ぶ。

この「日(ri)本(ben)版TAMP」が個人の資(zi)産運用マーケットを刺激し、日(ri)本(ben)の金融地図を塗り替えるかもしれない。

なぜSIerであるSCSKはイノベーティブなこのサービス構築へ取り組んだのか?
そこには一(yi)つの失敗と一(yi)つの制(zhi)度、そして折り重ねてきた知見とタイミングの妙があった。

個人投資を伸び悩ませる
ボトルネックのひとつ。

今村 瑛介
金融システム第五事業本部
TAMP事業推進室 第一課長
今村 瑛介

米国の「TAMP」をご存知だろうか?

Turnkey Asset Management Platformの略で、文字通り「スイッチを入れる(ターンキー)だけで資産運用事業ができるプラットフォーム」のことだ。

保険・資産運用商品などを販売する各金融(rong)機(ji)関(guan)のサービスと網羅的に接続し、TAMPを介(jie)せば、個人それぞれの置(zhi)かれた資産状況やライフスタイルに最適なポートフォリオを偏ることなく、しかも簡(jian)便に組むことができる。

TAMPの主なユーザーは日(ri)本でも徐々に耳にするようになってきたIFA(独立系金(jin)融アドバイザー)。TAMPが下支(zhi)えするからこそ、彼らは個人(ren)投資家に中立公平なアドバイスができるわけだ。

「ところがIFAの必要性が叫ばれながら日本(ben)にはこのTAMPが無いに等(deng)しい状態だった。証券各社(she)では、ほぼ自(zi)社(she)の商品に限られた自(zi)前のポートフォリオ管理ツールしかなかったのです」と金融システム第(di)五事(shi)業本(ben)部TAMP事(shi)業推進室第(di)一課長の今村瑛介は言う。

知っての通り、日本は欧米に比べて株(zhu)式(shi)や投(tou)資(zi)信託などリスク資(zi)産(chan)(chan)の割合が低(di)い。一方で「老後には2,000万円は必(bi)要だ」と金(jin)融(rong)庁が警鐘を鳴らし、資(zi)産(chan)(chan)運用の必(bi)要性(xing)が叫(jiao)ばれている。しかし家計(ji)の金(jin)融(rong)資(zi)産(chan)(chan)の52%を現金(jin)・預(yu)金(jin)が占め、株(zhu)式(shi)や投(tou)資(zi)信託などリスク資(zi)産(chan)(chan)の割合は24%ほど。50%近い米国とは未だ雲泥の差だ。

「この状況(kuang)に対して、我々が2021年6月にローンチする新規事業「日本(ben)版TAMP」を提供することで、IFAの方(fang)々の活躍の場を下支えし、日本(ben)人一(yi)人ひとりが自分にぴったりな資産ポートフォリオを組み、将来に備(bei)えられる社会をつくれる契機になればと考(kao)えています」と今村(cun)。

もっとも川を上ると、いさましいチャレンジは、今村(cun)のいる金(jin)融(rong)システム第(di)五事業本(ben)部(bu)で当時直面したある危機に端を発(fa)す。

「2年(nian)かけた100億円(yuan)規模(mo)の大型プロジェクトが白(bai)紙に戻った。あの4年(nian)前のショックが今の起点なんです」(今村)

堀と今村の対談 堀と今村の対談
 

2年間、止まっていた時計
見渡すと変革の予兆があった。

堀 勝彦
金融システム第五事業本部
TAMP事業推進室
堀 勝彦

『A金融(rong)機関(guan)向け大型SIプロジェクト』。

2015年にキックオフしたそれは100人(ren)(ren)を超える人(ren)(ren)員が投入(ru)された大(da)規模案件(jian)だった。

「証券領(ling)域のSI開発(fa)に強いという評価もあって獲得した案件(jian)でしたが、開始(shi)当初(chu)から上(shang)手く進まず、事前検討や要件(jian)定義だけでも2年以上(shang)かかった。そして2017年にようやく本(ben)格(ge)的な開発(fa)工(gong)程着手、という段で…」(今村)

プロジェクト中(zhong)止――。

営業(ye)の主担当を担っていた今村(cun)自身(shen)、当時(shi)はこの大(da)型案(an)件(jian)のみに集中。それが誇(kua)らしくもあった。だから2017年6月、中止の知(zhi)らせを聞くや「全(quan)身(shen)の力が抜けるのを感(gan)じた」という。

「うん。まったく同じ気持(chi)ちでしたよね」と明かすのは、同じ金(jin)融システム第(di)五事(shi)業本部(bu)TAMP事(shi)業推(tui)進室第(di)一課のエンジニアリーダー堀(ku)勝彦(yan)だ。

堀は米国(guo)の大学を出たあと入(ru)社(she)し、一(yi)貫して証(zheng)券システムのフロント、ミドルエンジニアとして活躍してきた人材だ。

「モチベーションのやり場(chang)があの日、消えた。モヤモヤとくすぶるものがどこかにあった」(堀)

それは金(jin)融システム第五(wu)事(shi)業本(ben)部の多くも共有する"くすぶり"だったに違(wei)いない。

だからこそ当時、本(ben)部(bu)(bu)長(chang)だった工藤敏晃と副(fu)本(ben)部(bu)(bu)長(chang)だった原武功(gong)成、石橋民(min)男は打ち消すように、大きな声をあげた。

『皆(jie)でこれまでとは違う戦略で新しいサービスを企画(hua)しよう。アイデアを現場からぜひあげてほしい』

大きな転換の号令。それほど危機(ji)感を抱いた証左ともいえそうだ。

潮目も変わっていた。

「2年間、巨大(da)なプロジェクトに集(ji)中(zhong)していた間はあまり意識していなかったのですが、その間に実(shi)(shi)は業界の状況が大(da)きく変(bian)わり始めていた。目を凝らせばフィンテックが普(pu)及し、新(xin)たなプレイヤーが証(zheng)券(quan)領域に参加してくる兆候(hou)があった。基幹(gan)システムが柱だけでは事業収(shou)益が向上(shang)しない。プロジェクトの中(zhong)止によって、そのあたりの危機感が現(xian)実(shi)(shi)味を帯(dai)びて『よし、本気(qi)で新(xin)しいコトを考えねば』という機運になりました」(今(jin)村)

では、どんな"新しいコト"を?

入(ru)社以(yi)来、証券業(ye)界を担(dan)当とする営業(ye)部に所属。基幹(gan)システム領域(yu)はもちろん、過去(qu)には自(zi)社の金融(rong)情報配(pei)信サービス「Market Viewer」の企画営業(ye)を担(dan)当してきた今村には、証券各社にネットワークがあった。各社にヒアリングしながら業(ye)界の動向を探ると、浮かびあがった潮流が2つ見えた。

アドバイザー需要の高まりと
プラットフォームの不在と。

1つは、前(qian)出のIFAに代表(biao)される「資産(chan)運用(yong)アドバイスソリューション」ニーズの高まりだ。

ネット金融(rong)が一般的になり、コモディティ化が進(jin)む中で、個(ge)人投資家などのエンドユーザーが求めるサービスは「適切なアドバイス」に移行しつつあった。そのトレンドをまずつかんだ。

Embedded Finance(組(zu)み込(込)み型(xing)金(jin)融)の流れも大きい。通信(xin)大手(shou)や百貨店など金(jin)融以外の顧(gu)客基盤を有する企業が提(ti)供する新たな金(jin)融サービスのことだ。すでに顧(gu)客と強いエンゲージメントを持(chi)ち、細やかな顧(gu)客データを持(chi)つそれら企業にとって、新たな利便性の高いサービスを提(ti)供するメリットは多大だ。この新たなプレイヤー向(xiang)けにアドバイスのニーズが増えるとも考えられるわけだ。

「決定打は金(jin)融(rong)庁が2017年にフィデューシャリー・デューティーの徹底をアナウンスしたこと。平たく言(yan)(yan)えば証券(quan)会社などの金(jin)融(rong)機関に顧(gu)客本位の業務運営を促した。具体(ti)的にはIFAのような独立系アドバイザーがこれから重(zhong)要になる、と宣言(yan)(yan)したわけです。加えて兼ねてから地方銀行や保険代理店なども規制緩和(he)で多彩な金(jin)融(rong)商品を扱えるようになった。このニーズが盛り上がる概況は確かだな。ただ…」(今村)

これから増(zeng)えるであろうIFAのような金融アドバイザーと、各金融機関を結(jie)ぶプラットフォームがなかった。

まさにそれが2つ目(mu)につかんだ潮流。「金融機関と金融商(shang)品仲介業者を網羅的につなぐプラットフォームのニーズが予想されること」だ。

具体的(de)にはオープンAPIでのプラットフォーム化(hua)を企画(hua)した。言うまでもなく、アプリ側のデータを他のシステムと連携させてオープンに使う仕(shi)組みだ。これによって金(jin)融(rong)商品(pin)仲介業者は各金(jin)融(rong)機関の商品(pin)情報やシミュレーションシステムをストレスなく連携して利用できるようになる。「効率性」と「中立(li)性」を担保した顧客本(ben)位の金(jin)融(rong)サービスの世界が創出できるわけだ。

「今や当たり前(qian)になった独立系の生命保険アドバイザーと似(si)たスタイルですよね。効率(lv)的で中立な立場だからこそ、顧客本位の的確なアドバイスができる」

もちろんこうした潮(chao)流は、今村だけがつかんでいたものではない。近接する競合(he)他社も思い描いていたはずだ。

しかしSCSKには、少(shao)なくとも他社よりアドバンテージが一つあった。

「証(zheng)券会社向けAPIの実績(ji)です。オープンにこそなっていませんが、証(zheng)券会社の基幹システムを構(gou)築する中、クローズドのAPIは手掛(gua)けていましたからね。日(ri)本のSIer、フィンテック企業よりも、豊富な知見(jian)、信(xin)頼がすでにあった。その『わかっているSCSKがつくる金融プラットフォーム』は"強い引き"になると考えました」(今村)

事業化までを加速させた
「SIP」という名のエンジン。

SIP Award 2018表彰にて SIP Award 2018表彰にて

『おもしろい!』

2018年3月、業界の流れを読んで、そして基幹システムで得たノウハウを活(huo)かしたうえで、プラットフォームの形でフロントサイドまでとる。

野心的(de)な今村の企(qi)(qi)画を上長の工藤(teng)と原武、石橋はすぐさま支持した。彼らのネットワークにある金融系企(qi)(qi)業、アナリストなどにも声をかけ、連(lian)れ立ってヒアリングを実(shi)施(shi)していった。

「『顧客本位(wei)で』『長(chang)期運用(yong)を』と謳(ou)っている企業(ye)に絞ってうかがいました。同じビジョンを共有いただけるのではないかと考えたのです。ヒアリングを重ねれば重ねるほど、確信に変わっていきました」(今村)

しかし、いくら芽がありそうな新(xin)規事業のアイデアも、相応の規模の会(hui)社(she)で事業化するのは簡(jian)単(dan)ではない。

何(he)かもうひと押しとなる確信と、強い推(tui)進力が得られないか――。

思いが募(mu)ったところで、タイミングよく聞こえてきたのが「SCSK Innovation Proposal制度(du)(SIP)」だった。SIPは、2018年度(du)からスタートしたコンペ方式(shi)の事(shi)業提案(an)制度(du)。イノベーティブな新規事(shi)業アイデアを、事(shi)業部門内で募(mu)る、というものだ。

「前年(nian)(nian)度までは『イノワンコンテスト』の名で、個人やチームが自発(fa)的に事業(ye)アイデアを出すスタイルだった。しかし、その年(nian)(nian)から始まったSIPは実際の事業(ye)としてローンチさせることに主軸を置(zhi)き、事業(ye)部門(men)ごとに選(xuan)出・推進(jin)することになった。また、現業(ye)と地続きの未来に新たな価値(zhi)をもたらす新規事業(ye)アイデアであり、SCSKグループの経営理念「夢(meng)ある未来を、共に創る」につながる。なにより、事業(ye)化できればSCSKグループにとって大きな推進(jin)力になると感(gan)じて応募を決意しました」(今村)

狙いは的中した。

全社で1,000を超える企画(hua)が集(ji)まった中で、今村の提案した企画(hua)『リテール向け資産形成のためのプラットフォームビジネス』はSIP Awardを受賞。

「新たな事(shi)業(ye)を創出する企業(ye)文化の醸(niang)成に向けて、他の模(mo)範となる主体的(de)な取り組みである」「時代(dai)の潮流を予測し既存ビジネスの延長線(xian)ではなく、新しい構想が練られている」「熱(re)意を持ってリサーチ・マーケティングを進(jin)め、本(ben)質的(de)な課題の探索をしている」ことが評価された。

SIP Awardを受賞したのが2019年2月。ここから徐(xu)々に加速(su)度がつく。

まずは個人投資家とのネットワークを有する情報系企業とアライアンスを組むことにより、投資家ユーザーと、金融各社をつなげることで、瞬時に巨大なユーザー数を持つプラットフォームとして走り出そうと考えた。
「金(jin)融機関(guan)にとってはアライアンス先が抱えている投資家が潜在(zai)顧客となり、システムの下(xia)支えはSCSKがする座組は魅力的にうつったようで、『ぜひやってほしい』という声が集まった」(今村(cun))

厳しい社内(nei)の投(tou)融資(zi)委(wei)員会にも話が通った。トップお墨付きの「SIP」がエンジンとなり、実(shi)現に向けて周りのサポートもより一(yi)層受けられたわけだ。

その予算をもとに、今村が向かったのが、TAMPの本場米国だった。

先述どおり、IFAが個人(ren)投(tou)資家と金(jin)融各社を結び、アドバイスしながら中立(li)的にポートフォリオを組み、回す。そのスタイルが20年以上前(qian)から広がり始めた米国では、すでに金(jin)融機関から独立(li)した立(li)場で資産(chan)のアドバイスをする人(ren)材が30万人(ren)超いる(そのうちIFAは12万2,000人(ren))。当然、彼らを支(zhi)えるアドバイザーソリューション、具体的にはCRMもポートフォリオ管理もリスク分析も、高度なものが群(qun)雄割拠(ju)、乱立(li)していたからだ。

「ちなみにIFAの数は米国の12万に対して日(ri)本(ben)は4,000人。アドバイザー・テックと言われるソリューションは皆無に等しいですからね。すでに磨かれた米国のアドバイザー・テック・ソリューションとアライアンスを組んで日(ri)本(ben)に持ち込む。それを我々がオープンAPIで組み込んでプラットフォームを構(gou)築するのがベストだと考え、米国へ。そして堀さんもジョインしていただくことに」(今村)

堀は米国の大学を卒業し、英(ying)語も堪能。日本の証券システムにも精通している。加えて、ことあるごとにエンジニアのリーダー的存在(zai)として今村とタッグを組んできた堀は、最高のパートナーだった。堀の中での"くすぶり"も最高の形で再燃した。

「新(xin)しい挑戦。しかも業界(jie)や国境を越えてプラットフォームをつくる。面(mian)白そう以外の感想はないですよ」(堀(ku))

しかし、勢(shi)いづいたエンジンは、このあと一度、止まってしまう。

Plug and Play Tech Centerにて(今村) Plug and Play Tech Centerにて(今村)
 

米国での不発、
アライアンスの消滅。

2019年(nian)9月。前(qian)年(nian)にパートナーシップ契約を結んだベンチャーキャピタル「Plug and Play」。同社がシリコンバレーで開催したアクセラレータープログラムに、今村と堀の姿があった。

すでに多数の個人資産(chan)家とつながった、金融プラットフォームをつくる。魅力的なお題に、何社ものアドバイザー・テックのスタートアップが手をあげ、コンタクトをとってきた。

ところが成果はゼロだった。

「目の前で各社『我(wo)々はこんなことができる!』と熱心にプレゼンしてくれた。けれど、その知識に私たちがついていけない。だから、それぞれの差が正直(zhi)、わからなかった……」(堀(ku))

20年先行している米国のアドバイザリーソリューションの厚みが、選ぶ側にも相応の目利きを求めたわけだ。何社(she)かは帰国後もオンラインでやりとりしたが、すぐ途絶えてしまった。

追い打(da)ちをかける事態(tai)も起(qi)きた。

2019年(nian)10月から年(nian)末にかけて、オンライン証(zheng)券各社が、矢継ぎ早に「手数(shu)料無料化」に向けた取り組(zu)みを加速させたのだ。

取引手(shou)数料(liao)で稼(jia)ぐビジネスモデルから、的(de)確(que)な資(zi)産運用アドバイスでフィーを得るスタイルへの方向転換(huan)。先(xian)行して米国で始まっていた手(shou)数料(liao)無料(liao)化(hua)に追随していくことを、金融各社が高らかに宣言(yan)しはじめたわけだ。

「顧客本位(wei)の徹底に業(ye)界全体(ti)が流れ始(shi)め、不可逆的だった。それそのものは大(da)歓迎です。ただ問題はプラットフォーム構築のファーストステップは、取(qu)引手数料(liao)のキャッシュバックでマネタイズするビジネスモデルだったので…」(今村)

事業(ye)化目前でプランの再考を余儀(yi)なくされ、あらためてアドバイザープラットフォームの形を探ることに。

ただ、それはポジティブな変(bian)化でもあった。

「このときに最(zui)初から構想していたIFA向(xiang)けのプラットフォームの実現に一本(ben)化し、舵を切ったんです。手(shou)数(shu)料(liao)無料(liao)化で顧客重視(shi)の資産(chan)運用(yong)サービスに業(ye)界全体が力を入れることが明白(bai)になったなら、必ずや中立(li)な独立(li)系のアドバイザーの存在価(jia)値も高まることになる。自然と日本(ben)市場も米国(guo)のようにIFA型になる。IFA向(xiang)けに使い勝手(shou)のいいプラットフォームにすべきだと、米国(guo)での提(ti)携先アドバイザー・テック企業(ye)のイメージが定(ding)まった」(今村)

2019年9月のリベンジでもあった。

「IFA向けで高いシェアを持ち」「オールインワンのソリューションを提供する」ベンダーをリストアップ。途中、2020年2月にサンディエゴでフィンテックのカンファレンスがあることを知(zhi)った。そこにはリストアップした企業がずらりと並んでいた。

「運(yun)命的(de)でしたよね。足(zu)を運(yun)ぶべきだと思ったそのカンファレンスの1週(zhou)間前に、ちょうどシリコンバレーでまたPlug and Playのフィンテック向けアクセラレータープログラムがあった」

再起動したエンジンは、幸運(yun)までも回(hui)し始(shi)めたようだ。2020年(nian)2月2週(zhou)目(mu)のアクセラレータープログラムに出る名目(mu)で、翌週(zhou)のサンディエゴでのカンファレンスに足を伸ばす算(suan)段ができた。

2020年(nian)2月(yue)、こうして今(jin)村と堀は再び米(mi)国へ飛(fei)んだ。そこで、引き続き、幸(xing)運(yun)を味(wei)方につける。

幸運の女神が導いた
米国TAMP企業との出会い。

サンディエゴでの商談後のイベントにて "幸運の女神"となるヘレン氏(左から2人目)スタートアップ企業CEOハイリン・リー氏(左から3人目) サンディエゴでの商談後のイベントにて

「本番(fan)は来週のサンディエゴだ…」

どこかでそう思っていた。Plug and Playでは、数(shu)社(she)からソリューションの紹介を受けたものの、今(jin)村と堀が求めるサービスを提供できるベンダーとは出(chu)会えなかった。

そして翌週。まさに欲していたベンダーが揃うサンディエゴのカンファレンスに参(can)戦。「渡米2度(du)目の失(shi)敗はなしだ」と心(xin)中(zhong)で反芻(chu)していた今村と堀の前に見たことのある女性が現れ、言った。

『先週、お話しましたよね!』

Plug and Playでプレゼンを受けた「ポートフォリオのリスク診断」に特化したソリューションを提供するスタートアップのCEOだった。

彼女の事(shi)業(ye)は「IFA向けでシェアが高(gao)く」「オールインワンの使い勝手(shou)がいい」と設定した2人(ren)の要(yao)望には合わなかったが、人(ren)脈はピタリとはまった。

「『OK。あなたたちが求(qiu)めているベンダーが知(zhi)人にいるの』と、あるCEOを紹(shao)介してくれたんです」(堀)

驚くことに2013年設(she)立(li)のまだ若(ruo)いベンチャーにも関わらず、IFA向けのオールインワン・アドバイザーソリューションを展(zhan)開する企業で、今村と堀(ku)がリストアップしていたお目当(dang)ての会(hui)社の1社であった。

「UIが極めて優れていて、『使(shi)っていて楽しくなる』という思想のもとデザインされていた。だから米国(guo)ではある顧客満足度調(diao)査で1位の会(hui)社だったんです。CEOはもともと日(ri)本市場に興(xing)味を持っていたわけではないけれど、話すうちにどんどん乗り気(qi)になってくれた」(堀)

日本(ben)市場がまだまだこれからのホワイトスペースであること。SCSKがすでに証(zheng)券事業において基(ji)幹システムを担当(dang)する信頼と実績があること。革(ge)新(xin)的なオープンAPIによるアドバイザープラットフォームの青写(xie)真などを説(shuo)明(ming)した。

「すると興味を持ち、共感してくれた。米国国内では後発(fa)だっただけに、それ以(yi)外の市場への意欲も強かったことも功を奏(zou)した。結(jie)局、トントン拍子で話(hua)が進(jin)んだ。いずれにしても本(ben)当に幸運なタイミングでした。それが2月(yue)。帰国した翌週(zhou)には新型コロナウイルス感染症による影響で渡航(hang)もままならなくなり、米国は感染が拡大し、カンファレンスは軒並み中止になりました」と今村は、熱(re)く語り上げた。

こうして米国(guo)のアドバイザーソリューションを日本版へローカライズ。金(jin)融機関の顧(gu)客情報(bao)の参照と注(zhu)文発注(zhu)等を行う「API接続基盤」をSCSKが独自開発し、そのソリューションと連携(xie)する形で、アドバイザー向けのプラットフォームをつくりあげることになった。

もっとも帰国後は収益化を担保する企(qi)画の詳細と、市場動向(xiang)などを詰める地道な作業(ye)が待っていた。「新規(gui)事(shi)業(ye)」「外資のフィンテックベンチャーとの提携」「全く新しいビジネスモデル」とチャレンジが折り重なっているのだから、当然といえば当然だ。

「リスクに対(dui)して慎重にならざるを得ない社内の部門とも、『どうすればうまくいくか』と常に前(qian)進のための協(xie)議をしてもらえた。それはSIPという取(qu)組みを通じて、「本気でイノベーティブな事業(ye)を作(zuo)り上げよう」とする会社の変革への機(ji)運(yun)が大きかったと感(gan)じますね」(今村)

一方、技(ji)術面でかの米(mi)国ベンダーとやりとりしている堀は「スピード」に驚いていた。

「ローカライズの部分は、彼(bi)(bi)らに手を動かしてもらうことが多い。ただ、とにかく早(zao)いんです。我々が半(ban)年掛(gua)かることを彼(bi)(bi)らは2週(zhou)間~1か月でやる。そこには、意思決(jue)定の速さだったり、開発(fa)スキルの高さだったり、開発(fa)手法の違(wei)いだったり色々な要因があると思う。学べることは多いです。」(堀)

こうしてプラットフォームづくりを進めつつ、2021年6月のローンチを目指している。各々の持ち場での作(zuo)業が続く。

彼らは、日(ri)本の個人資産運用の変(bian)わり目(mu)を築(zhu)き上げているのだ。

TAMP事業化メンバー TAMP事業化メンバー
金融システム事業部門 金融システム第五事業本部
前列右から/本部長 原武 功成 部門長 工藤 敏晃 副本部長 石橋 民男
後列右から/堀 勝彦 今村 瑛介
※この記事は2021年3月時点の内容です 金融アドバイザーソリューション
「Advyzon」
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